歌舞伎町ロボットレストランに行って来ました

 今回は趣向を変えて、ロボットレストランです。今年の春だかそのくらいに開店したばかりのお店ですが、新宿界隈でなんだかあやしげな巨大ロボットを積んだトラックを走らせ、やたら派手な宣伝をしていたので、ご存じの方も多いでしょう。


 歌舞伎町、靖国通りからさくら通りに入ってすぐ右側の、「新宿ロボットビル」の地下二階です。その一角だけ、なんだかすごいことになっているので、近くに行けばすぐわかります。なんというか、一言で言うと、「熱海とラスベガスを足して3をかけた場所」という感じ。あの場末感、無駄な電飾の派手さ、出される食べ物のチープさ、そういったものが、ぼくにそう感じさせました。これはすごい。これで4000円(開店当初から、1000円値上げされました)は、やはりお買い得でしょう。

 我々が行ったのは20時半からの回。事前にメシがしょぼいという情報も入っていたので、軽くバッティングセンターに寄ってから、銀だこでたこ焼きなど食い、19時半くらいに現地着。待合室は外からも丸見えですが、まあこんなロボット(写真↓)が置いてあってビカビカしてますよ、と。



いやまったくこのロボットどうなっているのかと、右から左から、下から覗き込みまくると、ブレーカーを発見。なんと125Aのブレーカー! 普通の家庭用ブレーカーのアンペア数は30、40Aくらいです。なんという大電流。電気食いまくるのも納得。股間部には謎のタンクがついており、おそらくこれは制動のための圧縮空気か何かではなかろうか。また室内天井の各所、しかも明らかにはしごでも持ってこないと手に取れない場所に、マイクのソケットが。なぞが深まる。


 そうこうしていると、「地下二階の会場は狭いため、荷物、上着などは備え付けのロッカーへお願いします」というアナウンス。先に料金を支払い、ロッカーに荷物を預けてから、いざ地下二階へ。

 地下二階は奥行き50mくらい、幅が10mほどの部屋。その10mのうち、中央の5mくらいがショー部分、両脇は三段の階段状になっており、そこに約100席程度の観客席が設けられています。席は下が固定された回転椅子に、シネコンでたくさんものを頼んだときに貸してもらえる、ドリンクホルダーに付けるテーブルがセットされています。そこに350mlペットのお茶と、小さな幕の内弁当。たこ焼き食べてきてよかったです。


 このロボットレストラン、店名のサブタイトル的なところに「女戦」とあり、なんか戦争とかそういうものがテーマらしく、戦国時代→神輿担いで祭→19世紀くらいの軍楽隊→ロボット→さらにロボット→電飾戦車&爆撃機と、、たしか7ステージくらいあった気がする。それぞれ5分くらいだったかな。しかしダンサーの数の多いこと! 20人はいたかな。20人ものおねーちゃんが半裸で踊っているのを見るのも初めての体験で、これはこれで楽しかった(笑)。そして20人もの半裸を見ると、ほんとに人間の体の個体差というものを感じられるのも、ひとつ発見。おしりなんて特に、そこまで個体差が出るところだと思っていなかったので、なかなか興味深く見つめてしまった。いいですね、おしり。かつて大槻ケンヂが「ゴダールの映画において素晴らしい点は、アンナ・カリーナのおしりだ」といっていたことをなんとなく思い出したりしていました。
 戦国時代、それに軍楽隊のパートではダンス+太鼓・ドラムの演奏という形なのだけど、絶妙に下手くそなのも愛らしい。もちろん上手い人もいる。しかし、一日に3ステージだか4ステージ、ほぼ毎日やっているこのレストラン、各々が毎日出演していないとしても、それなりに数はこなしているはずなのに、この下手くそさは何なのだろう。いや別に音楽が云々とかそういうステージじゃないのでいいんですけど。たくさんの女の子が可愛く笑顔で踊っているので、もうそれで十分です。

 で、ロボット。肝心なロボットです。このやたらピカピカしているロボットは、値上げ前にはいなかったロボット、ロボタくんです。わりと器用に動きます(中に人が入っているであろうことは公然の秘密だ)。このロボタくんとはjavascript:;記念撮影が出来たり色々するのですが、それよりもロボタくんと一緒に出てきたおねーちゃんの衣装と乗り物が、ちょーいかしてました。


 ね、これいいでしょう。セグウェイの偽物みたいな乗り物に乗って、ロボタくんの周りを軽快に走り回っています。この「トロン」じみた感じは、実は全編を通して一番グッと来ました。


そして待合室にも飾ってあったり、あちこちで宣伝されて回っている、例の巨大女性型ロボの出番がこのあと。そう、これです。
 もうこの辺まで来ると、どうにでもしてくれという、けっこうやけっぱちな感じすら、自分の中に湧いてきます。まあやけっぱちになったからといって、なにがどうなるというわけでもありません。しかしこれ、さっきのロボタくんのパートではおねーちゃんがセグウェイの偽物に乗って走り回ってくれたおかげで、それなりに見物感は出たのですが、こっちはこの巨大ロボが六台も出動してしまうので、ほかに何かできるスペースもなく、ひたすら緩慢にロボが動くのみ。いや実際に見るとロボすげー!!! となるのですが、あとから思い返すと、ほんとにすごかったのだろううかとかいろいろ考えてしまいます。現場の空気感って大事ですね。



 最後は、電飾戦車と電飾爆撃機+電飾バイクと電飾バギーでもう目がチカチカしっぱなしです。おねーちゃんたちは、各々戦車やらなにやらに乗りつつ、さらに天井にループ状に設置されているレールをグルグルまわる電飾付き椅子的なものに乗って、客席上空を漂っています。すごいです。おしりがもない、すごい何かです。


これがたぶん、世界がステロタイプの日本に求めい。バギーはキャタピラ付きで、バリバリとエンジンをうならせながら、軽油の匂いを残しつつ走り回るし、バイクもなんかすごいし、もはやいろんなものがなんだかよくわかりません。この狂躁感がステキすぎます。現実感の欠片ている快楽性なのだろうとか、そんなこと考える余地も与えませ近ん。わーすげー、と、目の前のビカビカした乗り物とおねーちゃんたちを、ただただ見つめるのみです。


 これ考えたひとは、ほんとうに狂っていると思います。すごいです。驚嘆します。いやほんとに楽しかった。
 あ、ちなみにお客さんの半分くらいは女性でした。なんか、すげーなと思いました。集客的な意味で。(かつとんたろう)

ロボットレストラン
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