コミティア87があさって!

 文学フリマの申し込みが今日で締め切りですね。時間がたつのがはやすぎです。

コミティアが今週末に近づいていますね。

私たち「左隣のラスプーチン」も、ブース番号「ほ07b」にて参加いたします。

 今回は芥河圭一の漫画「好むが良し」を採録したフリーペーパーを配布。


 『S.E.VOL1 SPINOUT 芥河圭一SP1』『同2』をお届けいたします。


 『1』は両面刷りA3ですが、ちょっとした「折り紙」になっておりまして、一枚の紙ですが本の形態でお楽しみいただけます。表面は漫画、裏面はライトなエッセイとなっていまして、僕と、かつとんたろう氏の文章がちょっと載っています。



 僕の文章は「芥河圭一がつなぐ」。芥河圭一さんがどのように、私たちのサークルに参加したかをざっくりと説明し、文芸同人と漫画の関係についてちょこっとだけ触れています。




 かつとんたろうの「感想文、」は極めて明快な表現論。表面の漫画の「急所」を親父の登場に見ながら、強烈な印象を残す芥河圭一のシチュエーション設定の魅力を解剖しています。






 もう一つのウリが小峰隆弘君の評論「彼女は飛び立つ/彼は待っている ―芥河圭一「好むが良し」精読―」がまるまる掲載された二枚目のフリペ。
「常識? それ食えんのか?」といわんばかりの深読みで、作家が想定した作品の魅力を超えて、解釈の可能性に迫るハードコアな論考です。作家本人もその発想はなかったわ! というに違いないぶっとんだ論考となっております『S.E.VOL2』に掲載された「すみ子と筆時」にも言及しながら、精神分析的読解により、先生とすみ子の関係がオチを軸に「転回」する、と読み込む技法は見事の一言ながら、さまざまな解釈戦略を使って登場人物たちの関係性を読み替えていく作業は、読解の迷路に迷い込ませて、評論であるはずの小峰論を読む者さえ不安にさせていきます。


断片的な会話を深く読み込み、象徴や関係に人物の立ち居地を解消していく小峰の論旨には、反発を覚える読者さえいるかもしれません。



 しかし、その反発こそ小峰の狙い――まったく異質な批評を通して、作品に再び立ちかえらせる――なのです。その術中にはまった読者は、もうS.E.VOL1を買ってっちゃうしかないようねYOU! てなもんです。でもVOL1は売り切れなので、数部しかもってかないVOL2をかってっちゃいなよYOU! ってなわけです。






 また、同日にはココアシガレットPこと、葉狩はじめの「スタジオテトレ」より『VOCALOID TRIO ACT2』、伊藤巧プロデュースによる「とらのあな」でも絶賛発売中の『POCALI』をそれぞれ委託販売します。前者はボーカロイドを使ったCDで、後者は緩やかなヒーリングサウンドの中に強烈な作家性を主張する、新時代の同人音楽
 遊びにきてくださいませー。ただ、諸事情により開催時にはまだブース設営が完了していない事態が発生しえます。午後までにはかならず設営してみなさまをお待ちしておりますね。


リファレンス

  • イベント:『コミティア87』
  • 主催:コミティア実行委員会。
  • 日程:2月15日(日) トウキョウビッグサイト 東01ホール
  • 規模: 直接参加2000サークル/個人 委託参加100サークル/個人