建築の歴史と建築。

  • こんにちは。ごぶさたぶり。左隣のラスプーチン主幹の安倉儀たたたですよ*1
  • 文学フリマまであと一週間となりましたね。こちらは本文も入稿、お金も振り込んで、あとは開催をまつだけとなりました。
  • ところでさいきん、私はあれですね。建築に興味をもつようになりましたね。ええ、なぜかは聞かないでください。でも建築っておもしろい。とりあえず以下の二冊が超初期入門書として面白かったので紹介します。
  • 建築 (<1冊でわかる>シリーズ)

    建築 (<1冊でわかる>シリーズ)

  • この二冊は「そもそも建築とは何か?」という問題設定から、建築物の存在論を考えるもの、といってもいいでしょう。
  • 上『一冊でわかる 建築』は、「建築とは流行で決まる、外装とは別に内部に機能をもつ構造物だ」という考え方でしょうか。
  • 下『建築の見かた』は、建築物とは流行によってその価値が変動する記号だ、という考え方のようです。
  • 両著に共通するのは、どちらも「建築の価値は記号的価値だ」という立場でしょう。不易流行の建造物なんてものは存在しない!」っていうのは、当たり前のようで意外と見逃されてしまう視点なのですね。
  • では一体、建造物の価値とは何によって決まるのでしょうか、というとこれは難しい問題になるようです。一つは「ある権力者の趣味」二つ目は「あるイデオロギーへの奉仕」三つ目は「建築を含む文化状況の位置」とでもなるようですが。でも三つ目はそれこそ「建築以外のすべてに当てはまる」のであまり意味がある議論ではないでしょう。
  • とすると、1と2の問題になります。とりわけ2の問題は大きいのですが、「あるイデオロギーってなんだよ?」といわれると、これも具体的に、つまり理論的に整理するのは難しい
  • そこで、建築物を別のものの差異体系から考えること、記号的な価値を、ほかの記号との差異で考えるシンタックスが必要になるわけです。それは何か。
  • 一言で言えば「都市」です。

*1:ええ、実は「安倉儀たたた」というのがペンネームだったんですね